黄泉平坂を駆け抜ける
絵にも描いてみましたが、オオナムチ(後の大国主)が黄泉平坂を駆け抜けて行きます。
根の国(死者の国)の神宝(生大刀・生弓矢・天の詔琴)と根の国の主の娘(スセリヒメ)を背負い、死者の国と生者の国を隔てる巨大な千引の岩もものともせず、走り抜けて行きます。
後を追って来た根の国の主・スサノオは境界を越えません。
スサノオは地上世界で生まれたものの追放されて高天原へ行き、高天原からも追放されてまた地上世界に戻り、活躍した後、いつの間にか根の国の主になっていた神なので、異界から異界へ軽々と行き来できるはずですが、ここで追跡を諦めます。
ただ諦めるだけでなく、神宝の継承、地上世界を支配する為のアドバイス、娘との結婚も許可しています。
「生大刀と生弓矢で八十神(オオナムチの兄達)を追い払い、天の詔琴で良い政治をし、これからは大国主となり、スセリヒメを正妻にして、立派な宮殿を建てて住むんだぞ!このヤロー!」
過酷な試練を何度も乗り越えたオオナムチが、神宝と娘まで担いで軽々と境界を越えていくのを見たら、
「認めるしかないぞ、このヤロー!」
と言うしかないですね。



